友人に「号泣したよ…」と言われて読んでみました。間違いなく泣けます。電車では読めません。本書は「白鳥麗子でございます」「カンナさん大成功です」「おそるべしっっ!音無可憐さん」などの著者の鈴木由美子さんが描いた“介護マンガ”です。重いテーマなのですが、さすが鈴木由美子さん!いい話になっているので嫌な気持ちにならずに読めます。泣けますけど。
捨て子だった主人公は、今は優しい両親とカッコイイ弟に囲まれ幸せな日々を送っています。ところが離れ離れになっていたお母さんが突然現れ、同居することに…。そこから老人介護の現実が描かれます。お母さん(お年寄り)が望むことと、自分の考えとのズレという心の問題。看護婦さん(介護の技術)との葛藤。ドタバタのマンガなのですが、かなり深い部分に切り込んでます。そしてだんだんボケていってしまうお母さん。徘徊、痴呆症の妄想、食事の世話、下の世話…遊びたい盛りの20代前半の女の子にはとてもツライ現実で「なんで私が世話をしないといけないの?」から「死んでしまえばいいのに…」と思う場面まであります。そんなツライ現実に悩みながら、子どもを思う「親の愛」、親を思う「子どもの愛」に涙がじんわりきてしまう本書。泣いたり笑ったりしながら、しみじみ考えさせられます。親と子、お互いを思う気持ちはたっぷりあるのに…介護って本当に難しい。
全2巻なのですが、2巻の最後に収録されている父と娘を描いた短編にも泣かされました。父の愛情が行き過ぎるとズレてきて(「お父さんは心配性」というマンガもすごいですよ(笑))迷惑になる瞬間…。そんな時期を通り越して、彼氏に娘を渡す決心をするお父さん。結婚式で泣くお父さんが感動的な理由が分かった気がします。本書は「親子愛」を描くというところで一貫したシリーズです。だからこんなに泣けるのか…。そして明日は我が身の介護問題。老後問題。うーん、いろいろ考えさせられました。 |