「県民性の統計学」というと、何やら大学の講義で使いそうな、お堅い本をイメージしてしまうかもしれません。表紙もいかにもソレっぽい雰囲気を漂わせているのですが、中身を見るとさにあらずで、各都道府県の「県民性」を、さまざまなデータをもとに分析しており、その内容がかなり面白く、トリビアの泉に出しても、そこそこ行けるんじゃないか、と思えるようなネタが満載です。
本書は二部構成になっており、第一部は「47都道府県別の県柄データ」というわけで、北は北海道から南は沖縄まで、各都道府県毎に、人柄ならぬ「県柄」を、データをもとに分析しています。
やっぱりふるさとは要チェック、ということで愛知県を見てみると「喫茶店代の支出が多い(全国1位)」となっていて、思わず納得!な内容です。ということは「広島は自他共に認めるミーハーの聖地」や、〇〇県では「酒が入ると日ごろ鬱積しているうらみつらみが一気に噴出」などという指摘も正しいことになり、なかなか興味深いものがあります。ということで、まずは自分の出身県がどんな評価をされているのかを確かめてみるのも一興です。
続いて第二部は「ランキングデータで見る県柄」ということで、「経済・生活・住居・結婚」等のさまざまな切り口で「県柄」を分析し、それを「世界的食料危機が迫るいま、わが家を飢饉から守るには北海道への移住がベストだ!」とか「個人破産の上位10位に九州勢すべてランクイン!」などといった興味をそそられるキャッチコピーつきで紹介しています。中には「マクドナルド」は「マック」か「マクド」か?という「探偵ナイトスクープ」あたりで調べてそうな分析もあり、これによると、愛知は100%で「マック」東京も88.0%で「マック」大阪はやはり86.4%で「マクド」兵庫も84.2%で「マクド」愛知県出身者として、三重県の関西弁は気になっていたのですが、三重県は57.1%で「マクド」という結果になるそうです。本書のすごいところは、こういう分析を47都道府県全てで数値化しているところです。
ちなみに本書によると「ケンタッキー」のことを関西では「ドチキン」と呼ぶそうで、関西圏出身で「ケンチキ」と称していた知人はエセ関西人の疑惑が出てきました。他にも「出生率が高い」とか「貯金が多い」のような一般的なものから、「歩行速度が速い」とか「地元の英会話教室に通う生徒が多い」などという、その統計に意味はあるのか?とツッコミを入れたくなるような指標もあり、さらに、それらの指標に対して、鋭い?分析も寄せられています。曰く「長崎県の人が最も好きな花は「コスモス」だが、これは「さだまさし」の影響」とのことです。長崎の方、どうなんでしょうか?鹿児島の8割の家庭には「西郷隆盛の肖像写真」が飾ってある、というのは本当なのでしょうか?
ということで、県外出張が多い方、これから国内を旅する方などは、この本で事前に行き先を調べておけば、現地で戸惑うこともないかもしれません。もっとも、変な先入観を持ってしまう危険性もあるので注意が必要です。 |