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読書日記 2004年3月31日更新
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2003/7/8
『会社は好きなことをするためにある』

著 者:斉藤勇
出版社:中経出版
発行日:2003年05月
本体価格:1,300円
何の為に働くのか?という問いと、何の為に生きるのかという問いは、いつの時代にも表裏一体の相関で普遍的に問われてきたように思う。生きる上での普遍的な問いについてはなかなかこれと言った答えが出せないので、このようなテーマについて言えば昔も今も切り口(その時代背景とか対象としているひとの違い)こそ違え、幾多の本が出版されてきた。そう言えば、小生もこの種の本をかつて読んだこともあるし、同じようなテーマの講習も受けたことがあったのを思い出した。この本の第一章に出て来る「マズローの5段階の欲求進化」の説明はかつての新入社員研修の定番だった。

本書では、心理学者の斎藤教授が心の負荷のない働き方をやさしく指導してくれている。働くことが,生きていく上で必要だと感じている人にとっては、良いアドバイスも散りばめられている。それが会社とかある組織に属して仕事をするような人には役に立つだろう。タイトルから覗える様に、今、会社の中で特にこれといった目的意識もなければ、煩わしさだけを感じながら仕事をしている人にはお勧めの本である。まさに、新社会人となって一段落した時期に、社会人としての迷いが出始めている人向けのタイムリーな新刊である。しかしながら、会社勤めをして何年も経ってしまった自分から見ると、話はそう単純に運ばないような気がするのである。そもそも会社では成果主義による仕事の評価が行き渡り、自己研鑚と自己成長を要求されながら、かつ、常に競争原理に基づき勝ち負けで仕事が判定されるのが現実の会社である。今までのように、積極性とか、協調性で個人を評価することなどはすごく少なくなってきている。要は、仕事の成果が問われているのが今の会社生活である。そのような情況の変化の中で,今の仕事を前向きに、成果を出すための自己の環境作り、はなかなかもって難しいと感じるのだ。

著者は、本書の中で自分のやりたいことを早く見つけ、「天職」とすることを勧めている。今風に言えば、会社の枠に囚われずとも、「天職」を見つけけたら独立起業も一つの道なのである。そして、個人にとって「楽しい人生」を作ることの勧めである。従って、今現在そのような悩みがないか、もしくは、既にやりたいことを見つけてしまった人には無用の本であるが、全てのことに前向きであればもっと自分の人生は変わってくるよという教えは、昔も今も変わらずこの本の中でも一貫している。

とは言っても、若い人にとって、生き方の価値観は多様化し、規定のレールの上を走るような生き方が必ずしもいいとは思わなくなってきている状況からして、会社で働くことの意味を見つけ出す指南書は今後どのように変わっていくか興味が有るところだ。若い人の中でも、それぞれが持つ仕事の価値観に、一昔より大きなブレがあると感じるようになったのは、自分が年を取ったせいなのかなと最近感じている。
【楽天ブックススタッフ 爺】


【読書日記】では、楽天ブックススタッフが自分たちの読んだ本を日記形式で紹介していきます。

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