小学校高学年〜中学に入る頃が、人生で一番本を「乱読」していた時期でした。中でも推理小説が大好きで、ライトなものからヘビーなものまで、親の本棚にあるものや古本、図書館で借りたものなど手当たり次第に読み漁っていた記憶があります。でも、タイトルには見覚えがあっても、内容や犯人を全く忘れていたりするのは、やっぱり先が早く読みたいあまりに斜め読みしていたからなんでしょうね…勿体無いことです。そうそう、推理小説を読んでいるとたま〜にラブシーンなんかもあるので、ひそかに我が父が娘の教育について心配していたらしい、とつい最近母から聞いたりもしました。親の心、子知らず。
『三毛猫ホームズ』のシリーズは、中学生の頃に夢中になって読んでいた推理小説のうちの1作なのですが、今回、本当ーーーーーに久しぶりに読み返してみて、自分が全くストーリー展開・トリック・犯人のどれも覚えていなかったことに愕然としました。一体中学生の自分は何を読んでいたのか、甚だ疑問です。
主人公の刑事・片山は女性恐怖症で、しかも血を見ると青ざめてしまう体質なのに親の遺志を継いで捜査一課の刑事になってしまったという、気が優しいことがとりえの人物。その妹の晴美はしっかり者で、いつも元気で明るく活発です。この1作目で、片山は猫のホームズと出会い、ひょんなことから彼女(メスなので)を飼うことになるのです。(ちなみに、こんなきっかけで飼い始めたんだってことも忘れてました。本当に読んだんでしょうか、私。)
トリック自体は突拍子もなく、また、真犯人も突拍子がないのですが、赤川作品はその軽妙な文体でさらっと読めてしまうのが人気の秘密だと思います。その魅力はこの1作目から存分に発揮されていて、登場人物の会話はやや口調が硬いかな?と感じられますがテンポ良く読み進んでいけます。あまりにもあっという間に読めてしまうので、また何年かしたらストーリー展開・トリック・犯人を全部忘れてしまっていたりして…(ないとは言い切れない)。
赤川次郎の作品には、このシリーズ以外にも『幽霊』シリーズや『三姉妹探偵団』シリーズ、『吸血鬼はお年ごろ』シリーズ、『南条姉妹』シリーズなど、思い出深い作品がたくさんあります。大人になった今、改めて読み返してみるとまた違った感想を持つのかも知れないですね。いっそほぼ忘れてしまっている方が、新鮮に読めるからいいのかも…!? |