「音楽が好き」という話になって「クラシックが好きです」と言うと意外と驚かれたりします。私はジャズもソウルもハウスもロックも、いわゆる最先端のアバンギャルドな音楽だって好きなのですが、やはりクラシックは凄いと思わざるをえません。ですが周囲を見ても、ライブやクラブやレイブに一緒に行く友達は多いのですが、クラシックコンサートに一緒に行ってくれる友人はそんなに多くはないことに気が付きました。クラシックももっと楽しんで聞く人が増えたらいいなぁ・・・ということでこの本をご紹介します。
この本で著者が書いてあることに私もまったく同感なのですが、音楽の変遷というものは生き物の自然淘汰と同じなのではないかと思うのです。クラシックは時代のフィルターを超えて残ってきているのです。「いいモノ」「必要なモノ」は時代を超えて残るのです。
本書は二部構成で、第一部では音楽がどういう風に人間に作用しているかを、無意識やアイデンティティまで言及して深いところから語ります。バッハやベートーベンやドビュッシーなどの作家分析も面白く、なかなか読み応えがあります。さらに第二部は曲の解説と処方箋です。「あまり深刻に物事を考えたくないときに」〜チャイコフスキー『ピアノ協奏曲第1番』。「官能的なものに全身で浸りたいときに」〜ラヴェル『ダフニスとクロエ』。「異次元の世界を旅したいときに」〜ペロタン『地上のすべての国々は』。などなど楽しんで読んで、楽しんで聴けますよ。さぁさぁあなたも音楽のパワーというものを感じてみませんか? |