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| 2003/5/13 |
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『うたかたの日々』
著 者:岡崎京子 出版社:宝島社
発行日:2003年05月 本体価格:1,600円
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一度読めばいい漫画と手元において何度も何度でも読み返したい漫画ってありますよね。この「うたかたの日々」は何度も読み返して、じんわり効いてくる感じがいいんです。もちろんボリス・ヴィアンの原作が素晴らしいのですが、岡崎京子さんのフィルターでみたこの世界観もホント最高。なんと装丁は豪華にハードカバーで深い赤の表紙が素敵。ケースもついていて、漫画といえどもきちんと本棚に飾っておきたい1冊です。
音楽をかけるとそれに対応したカクテルを作ってくれるカクテル製造機とか(これぞセンスのいい贅沢品って感じですねぇ)、主人公・コランが恋をして発した水蒸気がシナモンシュガーの味のバラ色の雲になったりとか。原作の奇妙な雰囲気がキュートに今っぽく描かれています。恋の楽しさ(いやいやコランとクロエのデートは本当に楽しそうです)、素敵な友人。出てくる男の子も女の子もとっても美しく、いい生活をしています。物語はある時、急速に破滅に向かっていくのですが、それでも誰もが「自分にとって大切なこと」を知っていてカッコイイのです。・・・たとえ現実がうまくいかなくとも。
「私の夢はオカザキ版『うたかたの日々』を読んでパリジェンヌが涙を流すことよ」と連載当時に言っていた岡崎京子さん。・・・クロエの死を知ったコランの表情は秀逸です。漫画が手元にない今でもすぐにまぶたのウラにコランの表情を思い浮かべることができます。あなたはどのシーン、どの登場人物が心に残るでしょうか?切なく美しい話をご堪能ください。 |
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