ちなみに私もエンロン事件の構造がわからなかった人です。いや、名誉のために言うならば“エンロン事件を知っていたところであんまり損得がなさそうだから理解しようともしなかった人”かな。きっとちゃんと本を読めば理解できたんだろうけどわざわざ分厚い本を読む気にならなかったんですよ。で、目の前にあらわれたのがこちらの本。「また最近ありがちのビジネス小説じゃないの?」と思ったところが面白い。登場人物のキャラがたっているので、小説として難なく読めるうえに結論として伝えたいことがきちんとまとまっています。読み始めて中盤にさしかかったところで、「あ、そういえば私ったら公認会計士がどんな仕事をしているのか正確に知らなかったわ…」と冷静に振り返ってみたりして。それくらい一気に読み進んでたってことですね。
萌実さんは現役女子大生の若手会計士。萌実さんと彼女に振り回される(んだけどちょっと恋慕してるからそれでも幸せ)な後輩会計士補(萌実ちゃんより年上)なカッキーを中心にドタバタドラマは進みます。架空出金の話とか、債務保証の話とか、はたまた固定資産って何よ?って話など、キーワードとしては聞いているけど詳しくは知らないなぁってことがすんなりとわかるようになりました。ちょっと賢くなった気分です。そんなわけでページは驚くべき早さですすみ、最新刊の2巻までを一気に読み終わりました。2巻には神戸のルミナリエのお話が外伝として付いているんですがこれがまたすごく切なくて良かったですね。
ここのところ正統派の小説ばかり読んでいたので、こういう毛色のかわった本を読むことで良い息抜きが出来ました。題材として取り上げられる人々は中小企業の人が多かったんですけれど、私たちも含めて「知らないから」ですませてしまっていることが多いんだろうなとあらためて思います。悪い人にかかれば騙し放題になるわけですよね。やっぱり身近な問題に置き換えて少しずつこういう事を知っていけたら嬉しいです。あ、ちなみにこのシリーズ、なんとマンガ化したらしいですよ!活字嫌いはこっちも注目ですな。
ついでに税理士とか司法書士とか不動産鑑定士のシリーズも作ってくれればいいのに…と都合の良いことを考えている今日この頃です。 |