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読書日記 2004年3月31日更新
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2003/3/31
『魔法使いはだれだ』

著 者:ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/野口絵美
出版社:徳間書店
発行日:2001年08月
本体価格:1,700円
ダイアナ・ウィン・ジョーンズの“大魔法使いクレストマンシーシリーズ”もこれで4作全部読んだ〜と一息ついたら最近外伝が発売になってました。スタジオジブリの次回作ってことで『ハウル』にも注目が集まってきたし、ダイアナ・ウィン・ジョーンズの邦訳発売が相次ぐんだろうなぁとぼ〜っと思ってます。日記には書かなかったんですけど『魔女と暮らせば』も読みました。書かなかったというより書けなかったというのが正解で、読んでいるうちに意外に毒が多くて生々しいことに気づいてしまって上手く言葉が出てこなくなってしまったのですよ。それは今回読んだ『魔法使いはだれだ』にも共通するところがあって、何となく複雑な気持ちです。私の気のせいかもしれないので読んだ方の意見を聞いてみたいのですが、登場人物が持っている悪意がね、なんとなく生々しいんですよ。特に女の子の描き方が容赦ないのです。これには数々のいじめっ子が出てくるんですけど、その中でも女の子を書く著者の厳しさをまざまざ感じました。最後にはみんないい人だったねぇ、良かった良かった…って雰囲気にならないのです。そんなところが引っかかっています。

とはいえ、ストーリーの組み立て方や、どんでん返しの仕方はお見事!としか言いようがありません。このシリーズでは魔法が世界に存在することと、その世界はパラレルワールドがいくつも存在していることが大前提になっています。そしてその世界での魔法絡みの事件を全て統括できる力を持つ大魔法使いがクレストマンシーと呼ばれるお人なのです。ちなみにクレストマンシーは9つの魂を持ってるんだそうだ(今のクレストマンシーは若かりし頃にちょっと命の無駄遣いをしちゃってるけどね)。そんな設定にもかかわらず、今回舞台になっている世界では魔法を使うことが固く禁じられています。少し前までは魔法使いが捕まって火あぶりになったなんてこともしょっちゅうだったみたい。2年Y組で「このクラスには魔法使いがいる。」というメモが見つかったのもそんな日のことでした。クラスの生徒たちは「誰が魔女なのか?」という詮索を始めるし、一方で魔法の仕業としか思えないような事件も続出。そんな中には魔法に目覚めちゃった子もいたりしてもうてんやわんや…と、まあ息もつかせぬスピードで物語が進んでいきました。最終的に審問官に踏み込まれることになって困ったメンバーがクレストマンシーを呼び出すのです。

ゲームにも小説にも世界征服をたくらむような悪い人がいっぱい出てくるけど、意外と世界征服なんて話になってしまうと壮大すぎてそれがどれだけ悪いことかわかんなくなります。そんな中でこの小説で描かれた嫉妬やいじめや欲望は非常にリアルに目に映りました。あ、そういえばハリー・ポッターもいじめられてましたね。こんな風にまるで隣に居そうな登場人物や出来事が揃うからこそ、小説全体が生き生きしてくるのかもしれません。
【楽天ブックススタッフ 瑞】


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