毎年季節がよくなると、用もないのに湘南方面に足が向いてしまいます。海の見えるところで暮らすというのが長年の夢なのですが、いろんな事情でなかなか実現できないでいます。この本にはそんな私からみるとうらやましすぎる生活が、住まいの写真とともにこれでもかといくらい紹介されています。
海のそばに住むということは、そうそういいことばかりではないようです。エアコンの室外機なんかは壊れやすいし、洗濯物はなかなか乾かない、砂が飛んできて窓ガラスが磨りガラスみたいになった人もいるそうです。湘南などはとくに夏になると渋滞がすごいし、深夜も暴走族とかヤンキーの花火とかでうるさそうです。ここで紹介されている人たちは、海の近くの暮らしはそんなマイナス面にも代え難い喜びを見いだしていました。
もともとそこで生まれ育った人は別として、積極的に海のそばでの暮らしを始めた人にはいろんな理由があります。海とのつきあい方も様々です。サーファーが圧倒的に多いのは、湘南という土地柄自然なことなのでしょう。あとは「若大将」なかんじに魅せられてというのもありました。中でも、「天気がいい日は早い時間に仕事を切り上げて、自宅のベランダでビール」という会社経営者の暮らしはうらやましいです。そういえば、鎌倉の某アウトドア用品店は店長がサーファーで、波がいい日は店が閉まるといううわさを聞いたことがあります。かっこいい。サーファーじゃなけれればただの怠け者です。
いろんな人がいますが、とくにみんながリッチというわけでもなく、がんばって都内に通っている人もいるし、古い家を上手にリフォームして暮らしている人もいます。実現したいという強い気持ちを持っていれば、かなわない夢でもないのかなと思いました。現実逃避にもってこいの一冊です。 |