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| 2003/11/17 |
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『レモン・インセスト』
著 者:小池真理子 出版社:光文社
発行日:2003年07月 本体価格:1,400円
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帯には「人を愛することがこんなにも切ない究極の物語」…とあります。生き別れになった姉と弟がある偶然によって再会し、恋に落ちてしまうお話です。直木賞受賞作『恋』で常識の枠を鮮やかに打ち壊してくれた小池真理子氏が描く「禁断の恋」。結末も気になります。
姉と弟であっても2人が惹かれあっていく過程は普通の恋愛そのものです。澪(姉)は昭吾(弟)に「会いたい」と思う自分に、いろいろ言い訳をしたりします。別に他の男友達でもいいけど明日は休みだって言っていたし、ちょうどいいから誘ってみようかな…と。この自分に言い訳するあたりすでに惹かれている証拠なんですけどね(笑)。そして会えば会うほどお互いに惹かれあっていってしまう2人。「一緒にいると楽しいねよね〜」の域をだんだん超えてきてしまいます。連絡がとれなくてイライラして相手の職場まで行ってしまったり…こうなってくるともう完全に恋ですね。そして決定的な現象として、澪は自分が勤めているカフェのオーナーとなんとなくつきあっているのですが(不倫)、もうその相手と寝れなくなってしまいます。…えぇこの気持ち解りますとも。他に好きな人ができてしまったりして気持ちが離れてしまうと、嫌いになったわけではないのですが、寝れなくなりますよね。もうこれは生理現象なのですよ。はい。
そしてお互いに愛し合っていることを確認してしまった2人がとる行動とは…!?私はこのラストでの2人の想いのズレに、「愛し合っている同士でも同じ未来を見ているわけではない」ことをしみじみ感じました。滅びの美学というか、なんというか…男性って「死んでも貫きたい何か」を大切にする傾向がありますよね。女性は状況にどうにか対応してこれからどう楽しくしていくかに重点をおきたいのに。私がこの状況だったら「と…とりあえず話し合ってくれ…」と思うのですが、この現実的な性格だと禁断の美しい恋はなりたたないんでしょう…。 |
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