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| 2002/8/7 |
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『黒い家』
著 者:貴志祐介 出版社:角川書店
発行日:1997年06月 本体価格:1,500円
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楽天ブックスのホラー特集でダントツ1位の「黒い家」です。
普段は、お金出してまで怖い思いをするなんて、という理由でホラー小説はあまり読まないのですが、ブックススタッフ【由】さんの「怖くて泣いた」というギャップある発言に心惹かれて買ってみました。
かなり怖いと聞いていたのにもかかわらず、よせばいいのに夜の11時頃から読み始め、気づくと時刻は丑三つ時。物語もちょうど中盤にさしかかった頃、あっ、この展開はヤバい、これ以上はキケン、読んじゃダメ!という雰囲気に、続きが気になりつつもガマンして、夜が明けてから再開しました。結果、これが正解。人によると思いますが、2カ所ほど、ゾッとするシーンがありました。ただ、「怖い」というより「恐ろしい」という感じでしょうか。
保険金殺人が題材ですが、今回の主題は「サイコパス」と呼ばれる人々についてです。サイコパスとは自分の欲望のためには平気で殺人も犯す、という自己中心を絵に描いたような人間で、本作の場合、犯人は、自己中なだけではなく、おまけに残忍、ときているので、これはもう、どうしようもないのですが、そんな犯人と、保険会社勤務の普通のサラリーマンとの対決に物語は発展していきます。
横溝正史の金田一シリーズを読みすぎたためか、グロテスクなシーンはあまり気になりませんでしたが、犯人との直接対決のシーンは、手に汗握って背筋が寒くなりました。著者が元保険会社勤務ということで、生保の裏事情が語られるのも、この作品の面白い所です。ただ、幽霊などの未知の存在に対する恐さを期待している人は、「リング」や「墓地を見おろす家」の方がオススメできるかもしれません。
ちなみにこの作品は映画にもなっているのですが、多くの人がそうだと思いますが、この小説を読むと、保険金絡みだけに、どうしても和歌山のカレー事件を思い浮かべてしまいます。そのため読者は、和歌山事件の犯人の姿を、小説の犯人に重ねてしまうと思うのですが、映画では、犯人を演じているのは大竹しのぶさん、ということで、ここはひとつ、渡部絵美さんあたりに演じて欲しかったですね。 |
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【楽天ブックススタッフ 久】 |
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