| <<前日の日記へ | 翌日の日記へ>> |
| 2002/7/12 |
 |
『不撓不屈』
著 者:高杉良 出版社:新潮社
発行日:2002年06月 本体価格:1,700円
|
高杉良さんの著作では、夏冬のオリンピックの時期になると(つまりは2年に一度)思わず手が伸びてしまう「祖国へ、熱き心を 東京にオリンピックを呼んだ男」を読むと非常に、こう、背筋が伸びる話というか、常日頃の我ながら自堕落な生活がすごく恥ずかしく思えてくるような、そんな気持ちにさせられていたのですが、今回の「不撓不屈」を読むとそんな背筋を伸ばしたところへ「喝!」と肩を打たれたような気持ちになります。(とか言いながら夜、仕事が終わった後に酒飲みながら読んでたんですけどね・・・)
話の内容は、税務署の課税官から恨みを買ってしまった税理士の先生が、それまでに行っていた税務指導に対して「脱税であるから過去に遡って修正申告をしろ」という無茶な要求をされてしまい、それを拒否すると脱税の容疑で告発・取り調べ、その他集中砲火を浴びてしまう、というまるで「勧善懲悪の時代劇」の途中までのようなお話なのですが、この話は昭和30年代におきた実話であって時代劇とは違うのです。ですので「御老公」や「馬に乗った将軍様」といった人達が出てくる訳が無く、この税理士の先生は7年にもわたり国家権力の圧力と戦い続けたのでありました。
どんな心構えであれば過酷な取り調べ、得意先への嫌がらせのような調査、それにともなう得意先の離脱による収入減、それらの圧力に抗じ得て、かつ、それを撥ね退けていくことができるのか?結論として言えばそれは恐ろしいほどまでに自己を律する克己心であり、職業意識であるのですが、読み進むに従って、この税理士の先生の「自己を律する」という意識は酔いのまわった私の肩を「喝!」と強く打ち据えていくのでありました。
とはいえ、喉元過ぎればなんとやらの私ですので、機会のあるときには何度か読み返してそのたびに背筋を伸ばしていかなきゃなと強く思った次第でした。また近いうちに読み返してみます。そのときはやっぱり飲みながら読んでるのかな・・・ってホントに背筋を伸ばすつもりがあるのか、俺は?
|
|
【楽天ブックススタッフ てぃあ】 |
|