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読書日記 2004年3月31日更新
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2002/5/22
『しをんのしおり』

著 者:三浦しをん
出版社:新潮社
発行日:2002年05月
本体価格:1,400円
新潮社さんとの新刊会議の場で担当のOさんが強くオススメしてくれたのがこの「三浦しをん」さんの作品でした。彼女は入社2年目ということなのですが、とてもよく勉強されていて自社作品のみならず他社作品の話もぽんぽん飛び出るので、この仕事をする上でも非常に参考にさせていただいています。

新作エッセイが出るというので、ゲラをいただいて読んだのがこの『しをんのしおり』。まずは圧倒されたのがその驚異的な妄想パワーでした。一言でくくるならきっと“おたく”って域に達しそうな人なんだとは思いますが、本人はその文体に似合わず白くて細くてはんなりした人なんですって。う〜む、人は文章によらず…それを聞いても私の頭の中には[三浦しをん=線が太くて生命力があふれた嶽本野ばら]という勝手な構図が出来上っています。あ、このエッセイに関しては上品さは感じなかったです。念のため。

「じゃあどこが似てるのよ」と、言われると説明が辛いのです。あえて言うならば、人に降り注ぐほどの強烈なエネルギーではないでしょうか?完全なる乙女の世界を構築して冒頭部分から有無を言わせず読者を引きずり込んでいくのが嶽本野ばらだとしたら、三浦しをんの世界は我々のすぐ隣から始まります。日常会話(それは電車の中の様子であったり、旅の一幕であったり、ディズニーランドの話であったり)で幕を開けた彼女の世界は、ふと気がつくと彼女に連れられて妄想の世界へ飛び込まされているのです。才能というのは、作風を問わず燦々と受け手に対して降り注いでくるものなのだなぁと感じさせられました。

こうまで書くと褒めすぎじゃないかと思われるかもしれませんね。でも、実のところこの本も読み始めは「なんだ、最近ありがちな同人誌ノリのエッセイじゃないの〜」と思ってちょびっと顔をしかめたのですよ。ところがいつしかページをめくる手が加速していき、次の文章をもっともっとと欲している始末。エッセイでこれですから、小説になったらどんな世界を見せてくれるのだろうかと楽しみにしています。(※でも今のところ他の作品は未読です)オススメです!というよりは、読んでどう思ったか聞かせて欲しい作家。もし読まれた方がいらっしゃいましたらぜひとも感想文投稿をお願いいたします!
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