読み聞かせの絵本を選ぶって本当に難しい。私は趣味で施設の子どもたちに本の読み聞かせをしています(最近はすっかりご無沙汰ですが)。年齢層を考えて長すぎる物語はダメとか、集まる人数を考えて絵が小さく細かいものはダメとか。挙げればきりがありません。
そこで私は考えました。最適な選書とまではいかなくとも「よみかた(見せ方)」次第でなんとかなるのでは。子どもたちをグイグイひきこむためには、やっぱり私たち読み手が楽しいと思えなければなりません。
この『しずくのぼうけん』はなんと言っても絵がカワイイ。ポストカードにして飾っておきたいくらい、色とりどりでユーモラス。そして、うちだりさこさんの訳がとても軽快で読みやすいのです。そうですねぇ、読み聞かせをするときは「世界ウルルン滞在記」の下條アトムさんのナレーション風に読むとテンポがついて子どもたちも喜びそうです。
そして、4才児向けのただの絵本と思ったら大間違い!『しずくのぼうけん』にはちゃんと科学的な要素も含まれているのです。バケツからとびだしたひとつの「しずく」が汚れて煮沸されて蒸発して、雲にたどり着き雨になって、地面に落ちて氷になって、太陽の熱でまたしずくに戻り、川の流れとなり、とある家の蛇口から顔をだし洗濯物とともに乾かされ蒸気となり、季節は冬。おおきなおおきなつららになった「しずく」は春が来て元気に動きまわることを楽しみにしています。また冒険が始まるのです。
起承転結もわかりやすくできているので、読み聞かせにはオススメです。大人からみてもドキドキわくわく、そしてちょっと勉強にもなります。子どもたちの「どうして?」攻撃に対応するためにも科学の復習をしておいたほうが良いかもしれませんよ。 |