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| 2002/10/25 |
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『システム障害はなぜ起きたか』
著 者:日経コンピュータ編集部 出版社:日経BP社/日経BP出版センター
発行日:2002年05月 本体価格:1,400円
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まったく、技術音痴のマスコミのいいかげんな報道には辟易してしまいます。このトラブルについても、全然本質をついていないことを鬼の首を取ったように書きたててみたり。
だいたい、あんな巨大合併なのだから、どこのシステムが生き残るか、システム会社やメーカーは仕事がかかっているわけで、政治的なその綱引きのせいでシステム統合作業が難航したことは、容易に想像できます。その荒波の中で右往左往させられて、製作期間も短縮され、テスト期間も十分確保できず、システムを作っている現場の人たちは、たまったものではありません。
だのに、「技術者の設計能力に疑問をはさまざるを得ない」と言ってみたり、コトが起こってからぐちゃぐちゃ表面的な勝手なことを言うし、お役所だって、警告はしましたよ、という、アリバイを主張するようなモノ言いで。背景にある、3行内での戦略的な駆け引きの経緯を踏まえて論じないとなーんにもならないのに。しろーとが書いているような記事でした。
W杯のチケット販売で、電話が一時マヒ状態になったときも、「最大需要にこたえるのがインフラの仕事だ」などという寝言のような記事が、いわゆる大新聞に平気で載ったりします。とんでもない、限度を超えて負荷をかけるほうの問題もあるのに。何年に一度かの最大需要に合わせて設計したら、どれだけコストがかかると思っているのやら。そんなに言うなら、じゃあ盆暮れGWの交通渋滞をなんとかするために、100m幅の高速道路でも造ってくれというもんです。
その一方で、報道に疑問を感じた捨てたもんじゃない人もいて、緊急出版されたのが本書です。WEBサイトや技術系雑誌に載せるだけでは、本当に意識改革が必要な企業トップには届かない、という懸念は、これだけ話題になって本書が売れることで、いくらか軽減できたことでしょう。
内容は、3部構成で、今回のトラブルの解明、他行での統合の事例、提案、となっています。他の事例を読むと、ちゃんとシステムの重要性を理解して経営サイドからしっかりした人をシステム関連部署に送りこんでいるところもあります。また、統合での苦労話には、「プロジェクトX」ばりの裏話があり、まったく、涙ものです。
できることなら、「あんなこと言われてるけど、てやんでい、ほんとはこうだったんだぞ」というみずほ銀システム担当の当事者たちの、ホンネの声が聞きたくて聞きたくてしかたありません。取材費払いますから、聞かせてください。もぅ、まったく。 |
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【楽天スタッフ 笑】 |
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