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読書日記 2004年3月31日更新
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2002/1/8
『哲学を疑え!笑う哲学往復書簡』

著 者:土屋賢二/石原壮一郎
出版社:飛鳥新社
発行日:2001/11
本体価格:1,200円
往復書簡なのです。往復書簡と言えば、私の心の中にはいじましく静謐で美しいものというイメージがあって『手紙、栞を添えて』なぞでは辻邦生さんと水村美苗さんとの文学の薫り高いやりとりに胸をふるわせながら読んだものです。

なのに、なのに!なんですかこの二人は!「哲学ってなんなのか?」「哲学で人間は幸せになれるのか?」と悩む石原氏は良しとしても、ツチヤ先生は全然真面目に答えてない!その迷惑ぶりかたと言ったら特筆すべきものがありました。挙げ句の果てに巻末に「お互いに全力を尽くしていたにもかかわらず・・「往復書簡の返事が遅れてしまった理由」年表」なんてものまであるのです。これがまた、悔しいくらい面白かった・・・とほほ。

そうは言っても、やっぱり哲学者のツチヤ先生ですから、きっちりと答えるべき事には答えてくれています。これほどいやいやながらのツチヤ先生から「哲学とはなんぞや」という答を導き出した石原氏の才能も称賛に値すべきものでしょう。結局哲学初心者の私が導き出した答は「哲学とは悩み方を悩む学問だ!」という事と「哲学をマスターしても私に良い縁談が来るわけではない」という事でした。本編の哲学はさておき、この往復書簡で印象的だったのは両者のほめ殺し言葉の数々です。大きな頭(らしい)石原氏に対してツチヤ先生が“雑文界の巨頭”と言ってみたり、それに対して石原氏が“白髪になれば白い巨頭ですね”なんて切り返したり・・手紙にちりばめられた毒に圧倒され笑いが止まりません。

大体、なぜこの本を新春早々に読んだかというと「今年はひとつ敬虔な気持ちになって哲学的に生きてみようか」と思ったからなのです。それなのに、文章から学んだ事は相手をおちょくる術だというのは悲しすぎます。しかし、そこでふと我に返りました。もしかしたら、これは私の修行の足りなさではなかろうか?人間ができている人にはもっとほかの読み方が出来るんではなかろうか・・・余計な悩みを増やされつつ読後の時間が過ぎていっています。でも、まあ、往復書簡って自分で意図をしない方に話が流れていくのがいいですね。私も来年は往復書簡でも・・・・
【楽天ブックススタッフ 瑞】


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