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| 2001/6/4 |
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『退屈姫君伝』
著 者:米村圭伍 出版社:新潮社
発行日:2000/04 本体価格:1,600円
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これは久しぶりにゾクゾクするような愉快な小説です。いやぁ良い気分。
前回新作を読んでしまったので、新しい順に読んでいこうと思い手に取ったワケですが、さすがに絶賛されただけのことがあり、本当に面白い!もうすっかり「めだか姫」のファンになってしまいました。
めだか姫は中規模藩の藩主の娘。末っ子だからと名前を考えるのも面倒くさくなった父親は「口をぱくぱくさせてぱっちりした目の赤ん坊」にめだか姫という名前を付けます。いい加減に名前を付けた割にはめだか姫は溺愛されて、父親の元ですくすく(&いたずらっこに)育っていきます。そんなところに降って湧いた結婚話。小藩へお輿入れとなりました。
こんなお転婆娘、さぞやダンナは大変だろうと思いきや、相思相愛の良い夫婦になってめだか姫もだんな様に夢中です。が、夫は藩主。参勤交代でしばしのお国入り、退屈した姫君は屋敷に伝わる六不思議を解くことに熱中を始めます。幕府隠密とお友達になったり、くのいちのお仙ちゃんとお友達になったり(これが次作のヒロインですね)会う人全てが“めだかファンクラブ”みたいになっていくのが面白いところです。
めだか姫の魅力はとにかくその素直さと、底抜けの好奇心。そして人のことをすぐに好きになれる包容力かなぁと思います。人のやることを素直に喜べるって貴重な素質なんですね。それでまたいたずらっこ!ストーリーは冗談交じりに進みつつ、実は藩のお取りつぶしの陰謀の核心に迫っていくのです。この時に彼女が仕掛けた壮大なイタズラはもうたまりませんよ〜
正直言って「時代物かぁ」と敬遠していたところもあったのですが、この軽快な語り口と洒落は絶対夢中になれる逸品です。重厚な小説もいいですけれど、とにかくスッキリ笑いたいときにはおすすめですよ。 |
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【楽天ブックススタッフ 瑞】 |
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