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| 2001/6/14 |
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『ビューティフル・ボーイ』
著 者:トニ・パーソンズ 出版社:河出書房新社
発行日:2001/05 本体価格:1,600円
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私が尊敬する営業マン、河出書房のOさんから薦められたのがそもそもの始まりだったのですが、ようやく読むことが出来ました。“イギリス中が笑って泣いた”というキャッチフレーズ、相当気になっていたんです。
主人公はハリー(ポッターではない)。30歳の誕生日を目の前にしてなぜだか車を衝動買い、その辺でやめておけば良いのに、場のノリで同僚と一夜をともにしてしまったことがバレて妻に出て行かれてしまいます。挙げ句の果てに失業までして、残ったのは可愛い4歳の息子、パットのみ。まともに料理もしたことがなかったハリーは大わらわ。
昔、友人が言ってました「女の人は子どもを産んだとたん母親になれるんだけど、男はちゃんとイベントをこなさないと(お宮参りとかね)父親にはなれないんだよ」って。ちなみにその名ぜりふを残した彼は妻と子どもとに出て行かれたんだそうです。この本を読みながら、ずっとそのフレーズがアタマから離れませんでした。男の人が読んだり、30歳前後の人が読んだり、子持ちの人が読んだりと立場と状況によって読み方は様々だと思いますが、ハリーの父親としての成長ぶりに心打たれることが多かったです。
そして物語の展開としては当たり前のように、ハリーにも出ていった妻ジーナにも恋が訪れます。ハリーの恋の相手はこれまたシングルマザーのシド。子どもの心を思いやる2人の恋は前途多難です。そのころには彼の父親ぶりもずいぶん板に付いてきてはいるのですが、今度はジーナから「パットを返して!」という訴えが・・このあたりのくだりは涙なくしては読めません。
ふがいないし、ちょっと女々しいところがあるこの物語の主人公は、大した冒険をするわけではないのに、手に汗を握らせてくれます。じれったいなぁなんて思いながら読んでいたのに、読み終わるとすっかりハリーの味方になってしまっていました。そろそろ30歳を迎える人には是非お薦めです。 |
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【楽天ブックススタッフ 瑞】 |
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