| <<前日の日記へ | 翌日の日記へ>> |
| 2001/6/12 |
 |
『夜のフロスト』
著 者:R・D・ウイングフィールド 出版社:東京創元社
発行日:2001/06 本体価格:1,300円
|
新刊ってたとえどんなに厚くとも、人より先に読みたい一心で読めてしまうものなんですね。今回のフロストも超大作。754Pもあります・・・でも、面白かった!残り400Pはノンストップで読み切りました。疲れましたけれどね。
新任部長刑事ギルモアが配属されたのはデントン市警。胸には大昇進の野望+かわいい妻と意気揚々と田舎町に乗り込んだものの、なんとそこは流感のまっただ中。頼みのアレン警部は寝込んだまま復活の兆し無し、ってことでフロスト警部と仕事をしなければならない羽目に陥ります。毎度毎度の事ながら、フロスト警部を襲うのは極度の人手不足と、数え切れない死体。今回も新聞配達少女の誘拐事件、老女の切り裂き事件、それから中傷手紙がばらまかれたり、自殺者が出たり・・とまぁ軽犯罪なんて目をつむってしまいたくなるくらいの有様。ギルモアはフロストのペースに巻き込まれつつ、月曜の出勤から金曜の夜中までをほぼ不眠不休で過ごすことになります。
前作までは人ごとのように読んでいた不眠不休の大活躍でしたが、不眠不休の辛さ、今回は我が身にしみました・・しかし、これがことフロストの活躍となると、本当に半分は笑い話になってしまう。そこが凄いところです。フロスト警部の活躍をご存じない方に申し上げておきますと、この警部、大変品がない。このジョークの下品さときたら読んでいても顔をしかめるようです。もし直接言われたらどんなに温厚な人でも怒らせることが出来るんじゃないかと思います。しかし、そのジョークは凶悪事件を笑い飛ばして少しでも前進しようという立派な意味のあるものなんだそうです。
とにかくどたばた起こった多数の事件、あるものは論理的に、あるものは強引に解かれていきます。あれだけ多くの事件を起こしておいて全て忘れずに決着をつけていく筆者の凄さを感じました。いや、もしかしたら私が気付かない未解決事件もあるかもしれませんね、あんまり多いんでちょっと自信なくなってきました。
そうそう、フロスト警部はけっして会社人間タイプではありませんが、無類の仕事中毒。ぶつぶつ言いながらも仕事を片づけていくその精神に感服。ちょっと見習わなければなりませんね。そして、人を傷つけるジョークは他山の石にしようと思っています。
この本はシリーズ3作目ですが、ここから読んでもたっぷり楽しめます。もし、最初から読みたいという方は『クリスマスのフロスト』『フロスト日和』の順でお読み下さい。どちらも年度のベストミステリに選ばれた面白い作品です。
|
|
【楽天ブックススタッフ 瑞】 |
|