図書館で、タイトルにひかれて、つい手に取ってしまいました。
よくニュースで、「男はバールのようなもので金庫をこじあけ、中にあった店の売上金100万円を奪って逃走したと見られています」というセリフを聞きますが、筆者は、そもそも、この「バールのようなもの」って何だろうと悩みます。誰も現場を見ていないので、推測で「バールに似た何か」、という意味なのか、それとも、実は「バールのようなもの」という泥棒道具があるのかもしれない…思い悩んだ筆者は、ついに「バールのようなもの」買おうとお店に出向くのですが、
筆者 「バールのようなもの」を下さい。
店員 「バール」ですか?
筆者 いえ、「バール」ではなく「バールのようなもの」が欲しいんです。
店員 「バール」ではないのですか?
筆者 いえ、「バール」ではなく…
日本語のおもしろさというのか、ふだんは何気なく聞いている言葉も、よく考えれば何だろう、という事って結構あると思うのですが、その中でも「バールのようなもの」目をつけた筆者のセンスに感心しました。おかげで、この本を読んでから、空き巣のニュースを聞く時には、このセリフが気になってついつい身構えてしまいます。
また、この本は短編集で、「バールのようなもの」以外にも11篇収められています。愛知県出身の私としては、その中でも「愛知妖怪辞典」が気に入りました。尾張・三河に縁のある人は読むと面白いですよ。 |