雑誌『Hanako』に1988年〜1992年まで連載されていたショートコミックの単行本の文庫化です。るきさんは推定30代半ば・独身で、仕事は在宅の保険点数計算。それも1ヶ月分を1週間で終えてしまって、後は悠悠自適の暮らしを送っています。とはいえ、その生活ぶりは質素で、部屋には殆どものが無く、贅沢もせず、あくまでも実用主義。それとは対照的に買い物好きでブランドとバーゲンに目がない親友・えつこさんとは、お互いの家を行き来してはごはんを一緒に食べたり、買い物に行ったり、電話をかけたりする仲の良さなのですが、それでも決してベタベタした感じではなく、お互いに一定の距離を保っているのがいかにも大人の独身女性という感じです。
図書館をよく利用し、よく転び、丸井のことを「マルイデパート」と呼び、洗濯ものが乾かないときは下着のシャツの上にレインコートを羽織って出かけ、電車の中で堂々と漫画を読むことのできる、見栄やてらいとは無縁のるきさんのハズシ具合は、とても真似はできないけれど、その独特の丸い感じのペンタッチとあいまって、読んでいてだんだん楽しくなってきます。現実離れするのではなく、でもほのぼのした気分になりたいときにおすすめの1冊です。 |