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| 2001/3/8 |
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『朝倉恭介 Cの福音完結編』
著 者:楡周平 出版社:宝島社
発行日:2001/03 本体価格:1,429円
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先日、ちょっと不思議な飲み会に参加しました。東京創元社のYさんをはじめ春秋社さん、竹書房さん、そして原書房さん。紀伊國屋書店のKさん(彼女はあの、『メフィスト(2000年12月号)』に実名登場したミステリファン垂涎のまと)そして日販のUさん(入社以来お世話になっている先輩であり師匠)私。という総勢8名、ほとんどが初めましての会だったのですが、非常に楽しく時間を過ごさせて頂きました。なかなか外を出歩けなくなってしまい、こういう会に呼ばれることが唯一の外とのつながりになっています。これじゃいけないんですけどね。この会で紹介していただいた本もそのうち日記に登場してくる予定です。(多分)
そんなこんなで、お尻に根が生えたように机にばかりいる私の元に1通のメールが舞い込みました。差出人は宝島社さん。『Cの福音』の完結篇が出ます。というご連絡でした。まだまだ認知度の低い楽天ブックスにとって、出版社さんからのこういうご連絡はノドから手が出るほど嬉しい!!せっかくなのでとお会いすることになりました。そこでご紹介頂いたのがこちら『朝倉恭介』。実は私は『Cの福音』シリーズを読んでいないんです。そもそもクライムノベルそのものをあんまり好きになれなくて…という食わず、もとい読まず嫌いをしていたわけです。読むと言っても完結編を読んでもなぁ…と思っていたらびっくり。目次のあとに〈主な登場人物と前五作のあらまし〉なんて親切なページが!!どうやら楡さんのシリーズには2シリーズがあって、『Cの福音』『猛禽の宴』『ターゲット』は朝倉恭介というワルモノ(悪のヒーロー)が主人公。『クーデター』『クラッシュ』の2作は川瀬雅彦というジャーナリストが主人公になっているようです。(どうやら朝倉恭介の方が人気らしい)全く別の世界を構築し来た2人が交差・対決するのが本作品です。
「悪のヒーロー」って一番書くのが難しいんでしょうね。悪いだけじゃ魅力はないし、魅力ばかりじゃいい人だし…そんな事を思いながら読みました。でも、人気者が多いのも悪のヒーロー。きっとガンダムでジオン軍の方が人気があるのと同じ理由な
んでしょう。朝倉は日本での麻薬取引の総元締め、しかし若年層への安易な広がりに危惧を持ち取引に幕を下ろしたがりますが、それと同時期に川瀬にそのネタをつかまれます。朝倉は常に組織と戦い続け、絶対の自信を持っていますがどうやら今回はそ
うはいかない。自分と同じ情熱を持ち、しかし味方たっぷりの川瀬を知ったことで思い悩む。そんなところに思わぬ人間くささを感じたりします。とにかくやっぱりこの作品だけで楡ワールドを語れません、伏線を読み切れないこのじれったさ。あぁこのまましばらく楡周平作品にはまっていくんだろうなぁ…
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【楽天ブックススタッフ 瑞】 |
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