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| 2001/3/23 |
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『新宿鮫風化水脈』
著 者:大沢在昌 出版社:毎日新聞社
発行日:2000/08 本体価格:1,700円
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初めて東京での一人暮らしを始めたとき、両親から強く念を押されたことが「歌舞伎町には近づくな。」でした。まあある意味とっても具体的な注意ではあったのですが、純な私はその言葉をかたくなに守っていました。
結局会社入社とともに新宿の飲み屋を覚える事が多くなり、一人歩きも出来るようにはなりましたが、親の言葉が効いているのか今でもやっぱりちょっと怖いですね。初めて歌舞伎町の奥に足を踏み入れたときはすれ違う人がみんなヤクザに見えました。ちょっと強面のお兄さんたちが立ち話をしているのをみると、「もしかしてなんかヤバイブツの取引?」とか勝手に考えたりして(道ばたでやるわけないのに)
そんな私の恐怖心を煽りつつ、それでも面白いエンターテイメント小説であってくれるのが新宿鮫です。シリーズ7作目ではありますが、いつものカッパノベルズではなく毎日新聞社からの発行!400P超+2段組の大作です。今回鮫島が追うのは自動車窃盗団。Nシステムというチェックシステムをくぐり抜け盗難車を運び出す手口はなんなのか?きっとこの新宿に抜け道があるはずだ…と例によって孤独な捜査をすすめる鮫島。一人の老人との出会い。彼は新宿の歴史とともに、風化されていく過去の出来事を語ります。
そんな老人にもどうやら過去があるようで、それを探るうち鮫島が見つけたものは屍蝋化したやくざの死体でした。と、いろいろな事柄が糸のように寄り合わさって物語が紡ぎ出されていきます。
この作品では昔の事件を土台にして事が進んでいくところが多いので(登場人物も)シリーズ初挑戦の方は『新宿鮫』からお読みになることをおすすめいたします。どこを読んでも相変わらず鮫島は格好いいです。(私の中でのイメージは常に真田広之なんですけどね)今回、晶の出番が少ない事が残念なのですが、こちらの方は最新刊『灰夜』に期待しましょう。長らく待っていたところに次から次へと新刊が出てくるのは非常に嬉しいことですね。 |
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【楽天ブックススタッフ 瑞】 |
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