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| 2001/12/6 |
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『真実の絆』
著 者:北川歩実 出版社:幻冬舎
発行日:2001/10 本体価格:1,700円
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懐が寂しくなってくると「あぁー宝くじ当たらないかなぁ」(買ってもいないのに)「どっかにマンションでもポンとプレゼントしてくれるような気前のいい人いないかなぁ」(そんなうまい話ないって)とマッチ売りの少女のような妄想を楽しむのですが、昔も今も究極の妄想は「実はどこかの億万長者と血が繋がっていて、ある日突然弁護士が訪ねてきて遺産相続が行われる」というパターンのヤツです(お父さん、お母さんごめんなさい)大体、こんな事に意識を費やしているってことは少々疲れ過ぎなのかもしれませんね・・・
この本は、降ってくる遺産相続を待たずにそれらしき億万長者情報に基づいて、相続者を作りだしてしまおうという壮大な野望が元になっています。想定資産は100億!(あんまり大きすぎて全然実感が湧かなかったのですが、楽天ブックスの資本金の25倍って事ですね)億万長者にはかつてもうけたであろう子どもがいて、その情報を明かした所から物語がはじまります。生みの親は知的障害がある女性で、その子どもは捨てられたのか?殺されたのか?もらわれたのか?皆目検討がつきません。要はその億万長者のDNAを持っていればいいわけですから、孫を作ろうとしてみたり、育ての親になろうとしてみたり、数限りない愛情と親子関係の偽造が行われるわけです。
もともと北川歩実さんの作風というと一風変わった設定が魅力だと思っていたので、今回はひねりに欠けるなぁという印象だったのですが、ところがどっこいちゃんと驚愕の設定が用意されていました。でもあまりの登場人物の多さと関係の複雑さに理解は困難を極めました。電車の中でパラパラ読むにはふさわしくない本なのかもしれません、人物相関図でも書きながら読んだほうがちゃんと面白さが伝わってくると思うので試してみて下さい。
渦中の子どもの所に寄りついてくる大人は全て偽の愛情を持っています。「あなたもお金が目当てだったんですか!」という叫びが心に刺さりました。そしてまた、金の亡者たちを追い払ってあげようというある人の優しい眼差しがあるところもいいですね。こういうことを考えてみると、お金持ちってのも大変なものです。(きっと) |
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【楽天ブックススタッフ 瑞】 |
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