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| 2001/11/2 |
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『冷静と情熱のあいだ(Rosso)』
著 者:江国香織 出版社:角川書店
発行日:1999/09 本体価格:1,400円
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最初に友人にこの本を薦められたとき、「異性の方から読むのがいいよ。」と言われました。読んでなるほど、せつなさ倍増だな、と実感しました。異性の気持ちはわからないもの、それが恋愛であればなおさらです。私は「冷静と情熱のあいだ(Blu)」を先に読んでいたので、こちらの(Rosso)の主人公であるあおいが、それはもう大変じれったい&せつないのです。別れてしまっても両想いなのに、10年もすれ違ったままのふたりを「一体いつになったら会えるの?ちゃんと最後は結ばれるの?」と不安と期待でいっぱいになりました。あおいはほんとうに冷静すぎますが、学生時代の恋人順正と別れたことが彼女の人生の終わりであり、なんとなくただ生きている様が痛々しいです。そして読めば読むほど、あおいの心の静けさが怖くも感じました。
すでに相手の気持ちを知りながらこれを読んだ私は、「現実もこんなふうに相手の心がわかったら、恋愛もうまくいくのになぁ」と夢を見つつも、「あのときの片思いの相手も私のことを好きだったのかなぁ」とうぬぼれ、「相手の気持ちが読めないうちはうまくいきっこないわー」と落ち込んだりと、いろいろ自分だったらどうなるかを重ねてみたりしました。
そして、私のお気に入りはあおいの恋人、アメリカンのマーヴです。(Bluでは芽実がお気に入りの私は脇役好き?)マーヴはおしゃれで清潔で賢くて優しくて力強くて、言うことなし!そんな彼はあおいを心から愛していて、あおいが本当に心を開いていないことに気付きながらも、だまって側で支えてあげるのです。こんなにいい男にちっとも振り向いてあげないなんて、あおいったらなんてもったいないことを!
やっぱり世の中うまく回らないんですね〜。あおいと順正のすれ違いを見ていると、気持ちを心にしまいこんでしまうのはとても損だと思いました。男も女ももっと自分の気持ちに正直に生きるべきよ!どんどん強気で攻めていけば、いい方向に風が吹くかもしれませんね。
ところでこのお話の舞台はイタリアですが、人々や建物やバーなどが細かく描写されていて、読んでいて気持ちがいいです。私もイタリアのドゥオモはずいぶん前に旅行で行ったことがありますが、フィレンツェのそれが「恋人たちのドゥオモ」だなんて露知らず、真夏に汗だくになって登った記憶があります。イタリアに行ったことのある方は、話の中に頻繁に登場するいろいろな建物をなつかしく思い、行ったことのない方は、イタリアって素敵!一度ドゥオモに登らねば!と思うのではないでしょうか。 |
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【楽天ブックススタッフ 亜】 |
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