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| 2001/10/24 |
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『赤ちゃんをさがせ』
著 者:青井夏海 出版社:東京創元社
発行日:2001/10 本体価格:1,800円
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前作の事を書いた10/15の読書日記で、内容はともかくオビを絶賛するという不始末をしでかしました。気を悪くされた方、ごめんなさい。これが期待の新作です。で、内容は期待に応える素晴らしい成長っぷり。ううむここがこうなればなぁ・・と思った重要な点もキレイにクリアされ、ちょいと睡眠不足の現在も晴れ晴れしい気持ちでいます。
前にも書きましたが、今回の主役は助産婦さん3人組(組というほどではないですが)です。安楽椅子探偵も健在ですが、3人のキャラがじっくり書き込まれた事で奥行きが出て登場人物の表情もより生き生きと感じられました。もちろん日常の謎系です。でも、作品の雰囲気は松尾由美さんのバルーン・タウンシリーズ(出産がテーマだから)とジェームズ・ヤッフェの『ママ』のシリーズ(おばあちゃんの世話の焼きっぷりがそっくり)を足して2で割った感じ。もしくはそこに倉知淳さん(オビを書いている)を足して3で割ってもよいかもしれません。そんなことを考えながら読んでいたら、解説にも同じ事が書いてありました。仲間さがしのなぞなぞを正解した気分です。
新米駆け出しの陽奈ちゃんとベテランの聡子さん、それから超ベテランの明楽先生(この人が名探偵)の3人が行く先々で出産と事件に巻き込まれます。三人の妊婦のうち、男の子が産まれたらその子を実子として届けたいと不可解な申し出をする加々見さん【お母さんをさがせ】。親に隠れてこっそり子どもを産むために自宅出産を希望する高校生カップル【お父さんをさがせ】。相次ぐ自宅出産キャンセルの裏には何があるのかを探る【赤ちゃんをさがせ】・・・とドタバタの裏に必ず命の誕生があるあたりがなんともいえません。決して命を粗末にしないミステリです。
今回のオビは『私も今度は自宅出産にしようと思いました・・・・倉知淳』というものです。「狙いすぎ〜」とちょっと退いた私でしたが、読み終わってみるとこういう言葉を残したくなる気分がわかります。妊娠・出産というミステリアスな題材を明るく書いてあるので、出産予定のある人へのプレゼントにも最適です。自宅出産にしようかなぁなんて迷っている人が読んだら心が決まってしまうかもしれません。
いや、ほんと。面白かったです。
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