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| 2001/1/30 |
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『動機』
著 者:横山秀夫 出版社:文藝春秋
発行日:2000/10 本体価格:1,571円
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私には「本の師匠」とあがめる人が3人ほどいます。とにかくその人が薦めた本は失敗がない!また、ただ読むだけではなく本との出会いそのものにおいて、非常に影響を受けてきたヒトタチでもあります。そのうちの2人が絶賛したのがこの本。(ちなみに二人とも北村薫ファン)ちょっと今更の話ですが、2000年のこのミステリーがすごい!の国内編では第2位にランクイン。下半期の直木賞にもノミネートされていたので、それをきっかけに手にとってみました。
前作『陰の季節』に引き続き短編集になっています。(といっても前作未読。スミマセン)「動機」「逆転の夏」「ネタ元」「密室の人」という4編が入っています。4編の中では「動機」「逆転の夏」が印象深かったです。
「動機」は警察小説。厳重に保管されるべき警察手帳が紛失するところから事件は始まります。それまで個人の責任において管理されていた警察手帳の一括管理を押し切った貝瀬。そんなことは警察官のサラリーマン化だと反対する刑事部。そんなほとぼりも冷めないウチに起きた事件で、自分の提案が裏目に出る形になった貝瀬はその日の当直員の調査を始める・・というのがストーリー。
別にドラマチックじゃない日常が綴られているので、結構淡々と読んでいってしまったのですが、読後こころに染み渡ってくる良さがありました。仕事に対するプライド、家族・・と通俗的なネタではありますが、じっくり書かれています。
「逆転の夏」のほうはオチが気に入りました。(びっくりもしたけど)女子高生の殺人の過去を持つ男。隠していたはずの過去を知り、さらなる殺人依頼が来て・・というお話。いったい自分に殺人を依頼してくるのは誰なのか?自分が信じて疑わなかったあの人は一体何者だったのか?こちらも淡々と書いてありながら手に汗をかきました。売れないと言われている短編小説ですが、こういう秀作が出てくると非常に嬉しく感じます。テレビドラマになりそう!と思いながら読んでいたら、本当にテレビドラマになっていました。早さにまたびっくり。 |
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